この章では実践的な見方を解説していきましょう。まず五行に有する意味を列記しましょう。
━━━━━━━━━━━━ 仕事の種類 ━━━━━━━━━━━━
木… 人に教える仕事関係
教師、医師、看護婦、易学鑑定士、宗教関係、行政関係、宣伝関係、
薬品関係、繊維、木材関係、運送
火… 創造、発想できる仕事関係
コンピューター関係、設計、法律関係、俳優、美容装飾関係、アナウ
ンサー、客室乗務員、デザイナー、印刷関係、音楽関係
土… 自然にかかわる仕事関係
農業、林業、園芸、牧場、陶器陶芸、不動産関係、倉庫、建築関係
金… 規律のある仕事関係
公務員、警察、自衛隊、経済経理関係、株式証券関係、貴金属関係、
金融関係
水… サービス、自由業的な仕事関係
水商売(料理屋、旅館、クラブ、喫茶店)、接客業、水産漁業、研究
調査、分析関係
━━━━━━━━━━━━ 病気の関係 ━━━━━━━━━━━━
木… 肝臓、中風、不眠症、神経の病気、頭の病気、ノイローゼ、足の病気
火… 心臓、眼病、耳、鼻の病気、小腸、舌
土… 消化器、胃腸、皮膚、手指の病、口腔
金… 呼吸器、肺臓、咽喉、背柱、骨、歯、筋肉、便秘
水… 腎臓、血液、血管、泌尿、膀胱、冷え性、下痢症、生殖器
適職はよい五行に該当するものがよく、適さない職業は太過している五行ににります。
次に健康面ですが太過する五行が剋す五行が病気になりやすくなります。また、あまりにも太過する五行が強すぎると、その五行自体も病気にかかる対象になるのです。
上記の相剋図ではどのようになるでしょう。太過している五行は木です。バランスをよくするよい五行は 金、火 です。適職は金と火の職業、不向きな職業は木となります。間接的によくない職業は水となりますがでダメだと決め付けるほどではありません。土はまずまずよい職業となります。
気をつけたい病気の種類は偏った木に剋される土の病気です。そして木も太過しすぎていますので木の病気にも注意が必要なのです。
さて、頭を切り替えましょう。日干は自分自身を表わすことはすでに学んできました。そして毎年、毎月、毎日、毎時に干支が更新していくこともお判りいただけたでしょう。それに伴い宿命星(通変星とも呼ぶ)、補助星も変わってきます。それでは宿命星、補助星にはどのような意味が含まれているのか解説いたします。
比肩(ひけん) ………… 自由と独立の星(日干と同性同じ五行)
自分自身、兄弟、独立旺盛、協和と孤独
劫財(ごうざい) ………… 闘争と破滅の星(日干と異性で同じ五行)
財の強敵、姉妹、自己本位、妻との不和
食神(しょくしん) …… 包容力とロマンチストの星(日干と同性で日干から生じるもの)
子供の星【女児】((女命)、健康、衣食住
傷官(しょうかん) …… 型破りで聡明の星(日干と異性で日干から生じるもの)
創意創作、子供の星【男児】(女命)、学芸、技術、失権、失職、離別、祖父の親
宿命星の相生・相剋の関係
偏財(へんざい) ……… 奉仕、投資の星(日干と同性で日干に剋されるもの)
女性(男命)、内縁の妻(男命)、父、養子、流通するお金
正財(せいざい) ……… 繁栄、資産の星(日干と異性で日干に剋されるもの)
女性(男命)、妻、、資産、父
偏官(へんかん) ……… 頑固でアウトローの星(日干と同性で日干を剋すもの)
男性(女命)、情夫(女命)、子供【男児】((男命)、権利、職業、圧迫
正官(せいかん) ……… 権威と名誉の星(日干と異性で日干を剋すもの)
男性(女命)、正夫(女命)、子供【女児】(男命)、名誉、地位
偏印(へんいん) ……… 変人、奇人の星(日干と同性で日干を生じるもの)
義母、姑、ムラ気、躁鬱
印綬(いんじゅ) ……… 知恵と学問の星(日干と異性で日干を生じるもの)
実母、援助、愛情
四柱推命の解読書に比肩は自分自身なので吉星でも凶星でもない中星であり以下
吉星 凶星
食神、偏財、正財、正官 劫財、傷官、偏官、偏印
吉星、凶星の二つのグループに分けて説明している本をよくみかけます。大抵はその続きにある条件になれば吉星が凶星に、凶星が吉星になるといった解説をしています。この辺からスッキリと理解できず、先に進めなかったという方が多くいらっしゃいました。一般に吉星、凶星と分かれますが、あくまで参考程度に頭に入れ、個々の命式の五行のバランスで宿命星の吉凶が変わってくると解釈して下さい。
上記の相剋のバランスなら運勢鑑定表「フォーチュン」では宿命星の吉凶は次のように解答しています。
個々の命式によって宿命星の吉凶が変わるというところまでご理解いただいたでしょうか。
補助星は十二支から導き出されるもので、日干五行の季節における吉凶をみるものです。例えば日干が丙(五行火)であるとすれば、偏った五行が火の人であれば夏の季節になると、ますます火の力が強くなり過ぎて五行のバランスを崩しますから良くなく、力が弱まる冬の季節が良いことになります。日干が弱い火であれば逆の考え方になります。暑いときは冷房、寒いときは暖房をかけるのと同じと言えるでしょう。宿命星が7、補助星が3ぐらいの割合で総合鑑定したものが、その年、月、日の運勢となります。
時間は朝、昼を分けるとき、午(うま)の字を使い午前、午後に分けていますね、午は午前11時から午後1時までのことをあらわしますから、朝と昼の分かれ目です。午(うま)の前、午(うま)の後ということで、午前、午後となっているのです。このように日頃なにげなく耳にすることや使っている言葉に推命の論理が入っているのです。
次章では実践的鑑定に必要なものをとりあげて解説しましょう。