日別アーカイブ: 2009年5月13日

命式の見方その4

干支には五行があり、個々の命式の五行の個数とおもみによってよい五行を探す、大運の作成の仕方、また干の組み合わせ、支の組み合わせで新たに五行が生れるなどを学んでまいりました。この章では命式中や行運(鑑定年度)にでてくる暗示について説明いたしましょう。

干合(しごう)

支合十二支のうち二つの支が手をつなぎあうことをいいます。命式の年支は先祖、親、上司、月支は自分、日支は配偶者、時支は子供とみなしとの円滑、あるいは乱れをみるものです。命式中で年、月、日、時の順に支合していれば順合といい順調にいく意味になり、逆だと逆合といって物事の遅滞を表わします。例えば年支が戌、日支が卯の支合であれば順合ですから配偶者と舅姑の仲がうまくいくとみます。反対に年支が卯、日支が戌であれば逆合になりますから不仲な関係になりやすいとみるのです。行運の支合は吉星が加わっての支合であれば慶び事がある、凶星に支合すれば凶事(病気、災厄等)が起きやすいとみないのです。フォーチュンでは吉星の支合の場合は三つ葉マークがついています。

冲(ちゅう)

冲
十二支が七番目の陽支と陽支、陰支と陰支同士が互いに剋し合うことをいいます。後に説明する 三刑、自刑、害、破等の凶のうちでも最も凶意が強いものです。意味としては破壊、動揺、運命の変化、闘争、衝突、不和、分離の暗示があります。月支にかかる冲が最も凶意が大きいのです。
生年から生日を冲 … 親栄えて配偶者なきか結婚して親と離反する。
生年から生時を冲 … 親栄えて子孫を傷むる。
生年をを冲 … 父祖の運を破る、また目上や勤め先を離れる
生月をを冲 … 母の運を破りまた再々転住する。
生月と生時を冲 … 狂暴忘恩不幸長患いの事生じやすい。
         生日から生時を冲 … 子供との不和が生じる。
         生時から生日を冲 … 叛(そむ)かれる
支合、三合、方合、空亡と重なっていると冲の凶意はなくなります。また神殺星に桃花殺(とうかさつ)があると冲になりません。寅、巳、申、亥の地支が揃えば四長生といって冲でなくなり大変出世をします。

三刑(さんけい)

三刑
十二支のうち三つ、または二つが互いに互いに剋し合うことをいいます。
子 ⇔ 卯 … 三刑の中でも最も凶意が強く、人への礼を失する意味です。女性にとっては
          この刑がもっとも悪く、母子の間に争いが絶えまがないという意味があります。
          (無礼刑ともいう) 
寅 → 巳 → 申 … 冷酷なタイプで、恩を仇で返すような恩知らずの意があります。
               (無恩刑ともいう) 
              丑 → 戌 → 未 … 猪突猛進しやすく、そのため失敗します。特に女にあれば孤独となり、
                            寂しい晩年を送るという意があります。
                            (持勢刑ともいう)
命式中に三刑が二つある場合は凶意はかなり解消されます。

自刑(じけい)

自刑
十二支のうち一つが、自分で自分を刻すことを言います。
自刑のある人は無気力で独立心に乏しく、自力で運を切り開いていこうとする熱意に欠けるという意があります。反面、我が強く人と争うことが多く、自らを追い込んでしまいます。
命式中に支合、三合、方合、空亡があれば刑の凶意は軽くなります。



六害(ろくがい)

害十二支のうちの二つが、互いに分離したり、刻し合うことをいいます。
害とは肉親を剋害する、すなわち肉親が争い不和になる意があります。なかでも日柱の害が最もよくありません、しかし、冲、刑ほど凶意はない覚えて下さい。また空亡、支合、三合していると凶意はさらに軽くなります。





破(は)

破十二支を順番に数えて十番目の支を破とします。
破とは害と同じく冲、刑ほど凶意がなく、あまり重視しなくてもよろしいでしょう。世間で俗に四惑十悪のことで四つ、十違いの男女の相性が悪いとみます。







空亡(くうぼう)

空亡

十干は十進法、十二支は十二進法のサイクルですから干と支がひとまわりすると二つづつずれてきます、このはみ出した十二支が空亡となります。日柱の天干、地支から空亡を導きだして下さい。もし空亡表がなければ 日支-(日干+1)=空亡 の計算法で求めることができます。例えば推命太郎さんの日柱は乙(2).亥(11月)の場合は11(亥)-(2(乙)+1)=8となり、8月すなわち申、そして次月の酉が空亡となるのです。(もし計算結果がマイナスになれば12をプラスすればよい)
空亡とは別名天冲殺と呼ばれ空しく亡ぶという意味があります、精神、肉体のエアーポケットです、空亡の年、月、日、時刻には力が充分発揮できません、ちょっとした油断や不注意から事故を招きやすい時なのです。起業、移転、結婚など新規事はさけべきです、また盗難、忘れ物、交通事故に注意が必要な時なのです。
命式中の空亡については次のようにみます。
年柱空亡 … 親に縁が薄いとか、生れた土地を離れて生活する意。
月柱空亡 … 兄弟の縁が薄く、兄弟や友達の援助が得られない意。
日柱空亡 … 甲戌、乙亥の人は日座空亡といい男女とも配偶者で苦労します。特に女性は夫婦間のトラブルとか結婚運が悪い暗示があります。
時柱空亡 … 子供縁が薄くなる意。
男性の日支と女性の日支が互いに空亡していると、互換空亡といって離婚しやすいようです。逆に同一空亡であれば五行からみる相性度は別として喧嘩していても同じ屋根に住むというぐらい縁は深いとみます。 
命式中に支合、三合、方合、冲が空亡の支となると空亡の作用はなくなります。
空 亡の年、月、日に結婚した人は夫婦間にトラブルが多く離婚しやすいのです。空亡の時に起業したり、移転をしたりすれば不測の災厄いにあいやすくなります。 前もって空亡の時期を知っておき空亡時期にはいっさい新しいことは起こさないようにして、空亡の災厄をと最小限にとどめるようにして下さい。しかし転勤や 商売上やむをえない場合は、よい方位、よい日などを選など最小限の注意、努力が必要です。
大運の空亡は運勢に作用することはありません。
次章ではもう少し実践的な見方、考え方を解説しましょう。