気質については、五行の個数とおもみ(%)により、これまで事例で個々に説明してきましたが、ここであらためて解説したいと思います。運勢鑑定を紐解くときに重要な要素となります。
日干(自分自身)の五行を1の位置におき上記のように相剋図を作ると非常に分りやすでしょう。
≪1の位置の五行が偏る比劫タイプの性格≫
1の位置が強いということは我が五行(自分自身)が強いということです。負けず嫌い。情熱的。開拓精神旺盛。親分(姉ご)肌。人情家。戦士気質。純粋、単純、生一本といった性格分子から成り立つ気質です。使命感を感ずれば火の粉を被る恐れはあっても先頭に立って戦う。弱みは見せない。涙もろい。頼ってこられると犠牲を払ってまで応えていこうとするが、いざ自分のことになれば頼りべたで急に弱くなるタイプです。3の位置の財星を剋すので、地位や名誉を得ていても、財の縁は薄いとみるのです。戦士気質は戦友の結びつきのような味方を求めますから、たとえば比劫タイプが誰かともめていたら、まず、比劫の味方になってとめにはいることを勧める。比劫タイプはそれだけで冷静になれ友として認めるのです。成功すればリーダーシップ資質と磊落(らいらく)さに隠された繊細な人間味を評価されるだろうし、悪くすると自己中心的、頑固、独裁的と悪評がでてくる気質とも言えるのです。比劫タイプでも身旺点の強さによって違いはでてきます。
≪2の位置の五行が偏る食傷タイプの性格≫
我が五行のエネルギーを抜き、4の位置の官星を剋します。4番目の官星は集団生活において秩序を乱さない為に作られた規律やルール、また、その星を剋すのですから組織の一員として歩調を合わしていくことは苦手な性格と言えます。一般的には平和とか安定といったものを求め頑張っていくのが普通ですが、食傷タイプは単調リズムを嫌う星情ゆえに、何かを追い求めているときはよいが、刺激のない平坦なリズムになってくると自ら破壊するような行動をとってしまうといった面もあるです。一匹狼的要素の強い食傷タイプは成功すれば、他に染まらない生き方が賞賛されるだろうし、悪くすると仲間意識の薄い自分勝手な人間と悪評がでてくる気質とも言えるのです。女性は男性運を損なう星情ですから、トラブルを極力、少なくするためにも、相性のよい相手をみつけることが肝要と言えるでしょう。地位があがっても実るほど頭を垂れるか稲穂かなの精神を忘れてほしくない気質と言える。。
≪3の位置の五行が偏る財星タイプの性格≫
財星気質は比劫気質と比較して解説すると解りやすいでしょう。比劫タイプは自我が強く、熱血漢、リーダーシップの質性がある。財星タイプは先頭に立って戦う資質ではない、賢者の意見や成功者の考えを取り入れ自分の考えとする。例えば誰かに相談を受けたとき比劫気質は「俺に任せておけ」というだろうが、財星気質は「それは誰々に訊いておいてあげる」というだろう。三角形の先頭にたって戦う、戦士気質に対して財星気質は自陣にいて指揮をとる殿様志向形タイプと言えるでしょう。事を起こすなら能力のある人を探し、困ったときは、その分野に強い人をみつける、コーディネートの才を活かしすすんでいく気質と言えるでしょう。潤滑油的存在で、その情勢、状況下で自分を適応させていこうとするタイプです。財は字のごとくお金です。確かに少なくとも小金には困らない宿命があります。男性にとって財は女性を意味しますから色情で失敗しやすい暗示があるとみなします。女性も男性(官星)を生じる五行が強いということは結びつかない恋愛に走る傾向があると言う事です。成功すれば、周囲との調和、温和な性格が評価されるだろうし、悪くすれば決断力がない、うわべだけ、偽善的との悪評がでてくる気質とも言えるのです。
≪4の位置の五行が偏る官星タイプの性格≫
我が五行を剋す五行が強い星情は、どうしても本能的にやられまいとする防御本能が働いてしまう性格になると言えるのです。もし、危険な動物が住むジャングルにいたとしたら、誰でも警戒するだろうし、慎重にもなるだろう。その状況下に生れる性格が官星気質といえばニュアンス的に判ってもらえるかもしれません。自ら戦っていこうという資質はなく、基本は保守的感性から物事を考えるという性格になってくるのです。発展、出世する場合でも自分でのし上がっていくタイプではなく、周りで派閥争いをしているときに敵をつくらない性格がかわれ抜擢されるケースが多いようです。安心、安全を確保して進むには強い者について行けばよいのである、といっても全面的に頼っていれば強者が倒れる場合も考えられる、だから人に命を託すような行動様式もとれないでしょう。官星タイプは危険と安全とのバランスが掌握できている環境で自分の能力を見出していく気質といえますから、あまり危険と安全の基軸があいまいな環境になると、横着な行動がとってしまうこともあるのです。女性にとっては官星は男性を表わします、異性とのトラブルが絶えず、多くの男性によって動かされるとみるのです。成功すれば、枠をはみ出さない堅実性が評価されるだろうし、悪くすれば包容力のなさ、表目だけの紳士面との悪評がでてくる気質とも言えるのです。
≪5の位置の五行が偏る印星タイプの性格≫
我が五行に力を与える五行が強
い命式が印星タイプです。自分の強さを表わすとき、自分の五行の強さ、それを生じる五行の強さをプラスしたものと、他の五行の強さの割合で強いか弱いかを量るのです。比劫タイプは正味の強さ、印星タイプはもらう力によっての強さであるです。興味をもったものや、好きなことが誰よりもうまくできた、褒められた、また頑張る、このサイクルに抵抗なくはまるのが印星タイプなのです。比劫タイプは努力型、印星タイプは天才型といっておきましょう。一方で他の星情より幼児性が残る性格と覚えておくのもよいでしょう。自信があったらあったで横暴な態度をとってしまい、逆に自信を失うと内にこもる、子供が有頂天になったり、失敗して、しょぼりすることに置き換えることができるでしょう。しかし、子供は叱られても、また同じこと繰り返すように、結構、同じミスをしてしまうタイプでもあるのです。強さを例えると、比劫タイプはライオン、印星タイプは鋭い牙がないライオンとはいえますから、何か憎めないところをもっていると言えるのです。総じて自信の有無に左右されやすい資質ですから、他の星情より躁鬱病にかかりやすい質性とも言えるのです。成功すれば、天才的能力、人のよさが評価されるだろうし、悪い評価ではは陰と陽がせあり、陰は自信を失い、堂々巡りの考え方から抜け出せないところ、要はわがまま、自分勝手という評価になるでしょう。
大きく分類した基本形の気質を説明しましたが、この他には二つの組み合わせで成り立つ気質があるのです。例えば1と4の組み合わせ比劫-官星タイプは開拓的資質と保守的資質が混合する気質であるからにして、アクセルとブレーキがあってバランスのよい性格と解釈しそうですが、アクセルを踏みながら、同時にブレーキも踏んでしまうといった性格になってしまうのです。基本の性格だけ掌握していれば、他の組み合わせの気質も実戦を重ねていくうちに理解できるようになるでしょう。
コメント
推命(フォーチュン)仲間が集まると、話題にのぼっている人物の言動、行動から気質、また運勢を推理し合う。フォーチュン運勢鑑定表で確認すると驚くほど、よくあてているのである。小生がそこまでの能力をつけるには長い年月を要したような気がする。折に触れ(酒を交わしているときが多い)君達が特別、頭がよいということではない、「フォーチュン四柱推命運勢鑑定表」という教科書があるから自然と学力がついただけ、何もないところから答えを導き出すのは大変だったことを説明する。ふと気がついたように「わかります、わかってす」「誰もが成し遂げられないものを創ったのですから」と褒め言葉いただく。別に褒めてほしい訳ではない、「フォーチュン」はすばらしいと言っているが、それを創った人間も忘れてほしくないだけ。内心は皆が力をつけていることを喜んでいるのである。
さて、朝青龍の性格タイプは? 上記のタイプの中にあります。わかりますか。