命式中の天干、地支の各五行の個数とは別に五行を生じる組み合わせがあります。
【干合)】(かんごう)
干合とは、陽干と陰干とが手をつないで、他の五行のひとつになることをいいます。(日干と他柱の干合を重くみます) 人との提携など手をつなぐサインとなります。命式中に干合がありますと男性は外交的で社交性に富む人となりますから会社経営者になったり、世渡りに恵まれる人になるといえるでしょう。女性は元来、家事を切り回すのですが、男性とのセックス的過ちを犯しやすくなります。いずれにしても命式中に干合がありますと人ざわりがよく柔らかい人とみます。干合した五行が良いか悪いかは全体のバランスでみます。干合する干が他柱にも干合している場合妬合(とごう)といって干合のエネルギーが分散され働きが薄いとみなします。
【三合)】(さんごう)
三合とは十二支のうち三つの支が手をつないで、他の五行のひとつになることをいいます。三合した五行が良いか悪いかは干合と同様、全体のバランスでみます。
【方合)】(ほうごう)
方合とは十二支のうち三つの支が手をつないで、他の五行のひとつになることをいいます。四季を五行にあてはめたものです。方合した五行が良いか悪いかは干合、三合と同様、全体のバランスでみます。方合の五行のおもみは干合、三合の倍の威力があると考えて下さい。
命式中にある干合、三合、方合とは別に毎年巡る干支(通変星)によって成立することがあります。もちろん、その五行の良否で運勢の盛衰が変わってきます。
※ ある条件になると特殊な命式になります。
【特殊化気】
年干と月干、月干と日干、日干と時干のいずれかが干合し、1つの干と二つの干が妬合しなくて、干合して変化した五行が月支の五行と同じで、しかも変化した五行を刻す五行が天干、地支にもない場合は天干そのものが変化します。これを化気するといいます。
甲-己 の干合で月支が丑・辰・未・戌で蔵干が戊か己であれば甲は戊に変化する、己は変化しない。
乙-庚 の干合で月支が戌で蔵干が辛、月支が申か酉で蔵干が庚か辛であれば乙は辛に変化する、庚は変化し
ない。
丙-辛 の干合で月支が丑で蔵干が癸、月支が亥か子で蔵干が壬か癸であれば丙は壬に変化し、辛は癸に変化
する。
丁ー壬 の干合で月支が辰で蔵干が乙、月支が寅か卯で蔵干が甲か乙であれば丁は乙に変化し、壬は甲に変化
する。
戊-癸 の干合で月支が未で蔵干が丁、月支が巳か午で蔵干が丙か丁であれば戊は丙に変化し、癸は丁に変化
する。
上記の命式は化気する可能性がある命式です。月干己と日干甲が干合しています。月支の未の五行は土、干合して変化した五行も同じ土で、蔵干が己と、甲が戊に変化する化気の条件が揃っています。しかし、生れ時が不明であるため、変化した五行土を刻す五行が天干、地支にもないという条件が完全には満たされていないのです。
では生時が何時だったら、この化気の法則に該当するのでしょう。
【該当する時間】 時柱干 支
午前 7時~午前11時まで 戊 辰
午前11時~午後 1時まで 庚 午
午後 1時~午後 3時まで 辛 未
午後 3時~午後 5時まで 壬 申
午後 5時~午後 7時まで 癸 酉
午後11時~午後12時まで 丙 子
が化気の時間帯にあてはまります。
(1) 時柱 天干が甲だと妬合しますから化気の対象外
午前 0時~午前 1時まで 甲 子
午後 7時~午後 9時まで 甲 戌
(2) 変化した五行土を刻す五行木が時柱の天干、地支にない場合は化気の対象外になります。すなわち天干に甲、乙 地支に寅、卯があれば成立しないのです。
ご理解いただけましたか。このように生れた時間が分らないとまったく違った鑑定結果になりかねない生年月日がるのです。フォーチュン運勢鑑定表では気がつくように示唆していますが、人手による命式の作成では気づかぬまま見落としてしまうことがあるのです。
次回は運勢に影響する暗示について解説いたしましょう。
追加
四柱推命は驚異的な的中率を誇る学問ですが、生まれ時がわかるという条件があってのことです。生まれ時によっては特殊命式になったり、生れ時によっては大きく運勢が変わってしまうのす。どうしても生まれ時が不明の場合は、過去の運勢を聞き、生まれ時を推測したりするのですが、学説的には天性の寝方によって生まれ時を定める方法があることを紹介しておきます。
子刻生まれは 常に上向きに寝る。
丑刻生まれは 下向き或いは下た向加減に横に寝る。
寅刻生まれは 横に寝る。
卯刻生まれは 上向きに寝る。
辰刻生まれは 丑刻し同じ寝方。
巳刻生まれは 横に寝る。
午刻生まれは 上向きに寝る。
未刻生まれは 丑刻し同じ寝方。
申刻生まれは 横に寝る。
酉刻生まれは 上向きに寝る。
戌刻生まれは 丑刻し同じ寝方。
亥刻生まれは 横に寝る。
上述の如く健康体であれば時刻の天性に従ってやすむとされている。しかし、一支の持分は2時間であって40分間ごとに毎に初刻正刻末刻と一刻を区分するも のですから、上記天性のやすみかたは正刻をもって示したので、もし、初刻なればやすみ具合が幾分加味される事があるとされています。